令和6年度 事例交付式 理事長あいさつ
暖かい春の陽ざしのなか、本日蒼渓会の辞令交付式を迎えました。今年度で蒼渓会は28年をむかえました。人間に例えると、28歳は青年期でエネルギーに満ち、活動的な時だと思います。私たちは、28年前県立北病院に長く入院している患者さんたちの地域生活をサポートするために産声をあげました。精神の病により、人生をあきらめてしまった人たちへ、地域で生活することで生きる希望をもってもらうために、一緒に考え悩みながら暮らしのサポートをしてきました。人によって傷つき、悩み、痛みを受けてきた彼らが、人によってリカバリーし、元気になる姿を当事者の方から学んできました。
Why:あらゆる最高を育む
蒼渓会での私たちの仕事は、今の社会を障害者福祉を窓として見た時に、障害があっても無くても、人間としての最幸を育むことに法人の存在価値があると思っています。今生きること、今生活する場所があること、今働く場所があること、社会からは当たり前に思われていることが、当たり前でなく、今ここにいる幸せを感じて欲しいと考えています。
WHAT:対話から始まる未来
対話を大事に働いてください。メンバーさんと、職員間同士でも、お互いの違いを認め、許し、愛する対話をしてほしい。社会が効率性や生産性、損か得かで右肩上がりの向上を目指してきた中で、数多くの社会課題を生み出してきたことも事実です。私たちは対話を大切にすることで、人間関係を良くし、共感を柱とした社会をつくっていきたい。共感は人間関係がないとできないし、共感を育む未来をつくるために対話を大事にしていきましょう。
HOW:お互いにありのまま
私たちは、障害者のために役立ちたいと想い蒼渓会に集ってくれたと思う。でも、私は誰かの自己犠牲や頑張り、我慢のうえに成り立つ組織にはしたくないと思う。だって、スタッフも人間だから。自分の感情や考え、想いを大事にし、お互いありのままに働き、自立した法人になることを願っています。
最後に、私が一緒に働く皆さんに求めるのは人間的な成長と豊かさです。ぜひこの障害者の支援をする尊い仕事を楽しみましょう。
聴いてくれてありがとうございました。